越中八尾 おわら風の盆 2015 vol.1

今年も、風の盆の季節がやってきました。毎年9月の1日・2日・3日と、3日間に渡って踊り明かされるこのお祭りは、間違いなく世界に誇れる日本の美しいお祭りです。
おわら風の盆は、11の支部に分かれて、それぞれ違う浴衣や踊りに特徴があります。深く被った網笠からのぞく美しい横顔と、優雅な踊りは観る人の心を掴んで離しません。

駅から歩いて、一番最初に行き会ったのがこちらの福島の町流し。十三石橋の上で突然はじまりました。
20150902-20150902-DSC_3408_edited-3次に会ったのが今町の町流し。男女が絡む踊りは今町が一番最初に取り入れたのだとか。
20150902-20150902-DSC_3446_edited-1西町では、小さな子供たちも一緒に町流しをしていました。こんなに小さな頃からおわらに親しみ、中学生・高校生になって本格的な踊りをならい、卒業してもおわらの時期には必ず八尾の町に戻ってくるという若者も少なくありません。
継承されるおわらという文化があるために、お年寄りがとても元気で敬われている町でもあります。
20150902-20150902-DSC_3492_edited-1諏訪町の町流しは、1時間前から人垣ができるほどの人気。往時を偲ばせるたたずまいの家々が立ち並び、坂のまち風情を色濃く残している諏訪町は、東新町へと続く緩やかな石畳の坂道にぼんぼりが並ぶ最高の舞台です。
20150902-20150902-DSC_3918_edited-1
20150902-20150902-DSC_3949_edited-120150902-20150902-DSC_4108_edited-1諏訪町と人気を二分する鏡町は、かつては花街としてにぎわった町らしく、艶やかな男女の絡みの踊りもあって色っぽいです。
e0153701_0193779ぱっと目をひく東町の鮮やかな黄緑の浴衣は、赤い地の浴衣が多い支部の中で旦那衆の遊び心を感じます。20150902-20150902-DSC_4351_edited-2笠の下からのぞく髪飾りは、揃いの浴衣で踊る女の子たちの人と違いを出す、唯一のおしゃれポイントです。
20150902-20150902-DSC_4337-2_edited-120150902-20150902-DSC_4523_edited-1濃いピンクの天満町の浴衣は、一段と艶っぽく大人の色気を感じますが、笠の下は高校生から25歳までの若い女性だというのでびっくりします。高校の体育の時間におわらの踊りの時間があるそうですから、若い頃からおわらの踊りになじみ、美しい所作を身につけている若い人が多いことに驚かされます。本当におわらが町の人の生活に、人生にしっかりと根を下ろしているんですね。
20150902-20150902-DSC_4468_edited-1おわら犬も登場して、3日3晩踊り明かすおわらの夜は更けていったのでした。
20150903-20150903-DSC_4539_edited-4越中八尾 おわら風の盆 公式ホームページはこちら→
まわりきれなかった町や、男踊りや楽器や謡の地方さんなど、まだまだおわらは奥が深く、一度いくともっと知りたい、もっと観たいと思わせる魅力があります。
来年こそと思う方は、ツアーや宿、交通機関の早めの予約をおすすめします。